【GW登山】聖岳、撤退!!【南アルプスでテント泊デビュー】

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★2017年5月7日追記
1年後のGWに、聖岳へのリベンジに成功しています!記事はこちら↓
http://noramimiyuma.wp-x.jp/2017/05/07/mountain/hijiridake-revenge/

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おひさしぶりです。

今年のゴールデンウィークは10連休を取ったのですが、山に行ったのは1回のみ。

なんだか天気が安定しないGWでしたね。地上でさえ強風だったので、山の上はとんでもないことになっていることが容易に想像できます。

北アルプスでは遭難者多数。恐ろしい話です。

 

さて、この連休は南アルプス最南の3000m峰、聖岳(ひじりだけ)に登ってきました。

始めてのテント泊登山です。今までにない重さのザック(19〜21kg程度)を背負って歩き続けましたが‥‥‥

結果からいうと、敗退です。登頂は叶いませんでした。

登山を始めて9ヶ月半、初めて負けた。

直接の敗因は、登山道の土砂崩れによる通行困難。あくまで”困難”であり、”不能”ではなかった。難所通過を想定してロープを装備していれば通れた可能性が高い、でも丸腰では通れない。そんな道。

 

もったいぶっても仕方がないので問題の場所を見せてしまうと、こちら。

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写真だけ見ると、通れそうじゃんって感じなんですが、実際は写真で見る以上に急峻なトラバースで、しかも崩れたてなのか、土壌がかなり不安定。片足を軽く踏み込むだけで土砂が谷底へと崩れていく。足をさらいながら。

残雪の上に土砂が覆いかぶさっているところからも、比較的新しい土砂崩れであることがうかがえます。

この難所を前に立ち尽くしている間も、上からパラパラと残った土砂が落ちてきていたので、こりゃ崩れたてだなと。悩みに悩んで、引き返すことを決意しました。

あとからこの写真をじっくり見返すと、右手側にロープが垂れているのが見えるんですよね。これが本来向こう岸まで延びていたものが千切れてこうなったのか、それともこいつを掴んで向こう岸に渡るべきなのか。だとしたら帰りはどうするのか、向こう側にも同じものがあるのか‥…。

今となっては考えれば考えるだけ無駄なので、今回の教訓を生かす方向に次の努力を向ける。

 

問題の場所はこのあたり。

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上記地図において「水」と書いてある付近、下界から側(右)から見て滝見台の手前にあたる位置です。

山と高原地図などでは、危険箇所マークが記されています。

 

前置き?というかこれまでの内容がもはや本題ではあるのですが、ここからはこの場所にたどり着くまでを、いつものように時系列に書いていきます。

沼平ゲート前に車を置いて、超絶長い林道歩き!

静岡市内にある実家から車を3時間ほど走らせ、同じ静岡市内にある沼平ゲート(畑薙第一ダムのさらにちょっと奥)の駐車場まで行きます。

 

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ここに車を置いて出発。すでに30台ほど車がありました。(聖沢登山道ではまったく人に会わなかったので、この車の人たちはどこに行っていたのだろうか・・・。)

 

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畑薙湖の静かな湖面と対岸の山々の鮮やかな新緑を眺めながら、林道を歩いていきます。

 

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気が狂いそうになるほど長い林道を歩きます。

天気も良く、気温も高い。この日は気温だけでも25度以上あり、日差しを遮るものがないので数時間のあいだ日に当たりっぱなしです。これだけでバテるし、初めてで慣れないテント泊装備もとにかく重い。

聖岳登山口

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林道を歩き続けること実に3時間40分。ようやく登山口に到着しました。

この林道は一般車両は通行禁止ですが、林道バスが通っており、椹島ロッジや二軒小屋ロッジを宿泊利用する人たち限定で利用することができます。

私はロッジを利用しないので、颯爽と過ぎ去っていくバスを横目に、とぼとぼと歩き続けるしかないのです。

次回このコースを使うことがあれば、迷わずロッジを使います。この林道歩きは時間的にも体力的にももったいなさすぎる。

この登山口についたときには、体力の50%くらいを使ってしまっていました。

 

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登山口に入ると、いきなり容赦ない急登が始まります。

といっても登りやすい道なので、このあたりは問題なかったです。

 

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ある程度登ると、斜度がゆるやかになります。と同時に、こんどはトラバース路が主体の登山道になります。このトラバースがけっこう厄介で、なかなかシビアな道が多いです。

土砂崩れの跡地にかろうじて先人のトレースが残っているだけのような道もあったりして、ちょっと離れてみるとそこに道があるように見えないものまで。

その上、地面は砂利と落ち葉に埋め尽くされていて、足元が安定しない。

慎重さを問われる箇所がいくつもありました。

 

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ひとつの目印、聖沢吊橋。

ここにたどり着いたころには結構疲れていました。

しかし、ここを越えると再び強烈な急登がはじまります。今度は尾根道です。

 

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時折、ちょっとだけ開けた場所に出たりします。

作業小屋の跡地だったりするみたいです。

そして「クマ出没注意」の看板。本当にこのあたりは出るみたいですね。

ちなみにこの場所は、撤退後のビバーク地になります。

このときは、そんなことは知る由もなかった。

問題の場所へ・・・

尾根道をしばらく歩いていると、残雪が目立つようになってきます。

標高でいうと2000m付近から。

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雪が残っている場所が登山道。

アイゼンはなくても通れますが、たまに滑る。すぐ外側が大きく切れ落ちているトラバースの上にある残雪路を通るときは細心の注意が必要です。

 

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名もなき吊橋。ここが核心部へ差し掛かる目印。

この先から、滝見台の手前にかけて危ない道がいくつか現れます。

 

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遠目から見たら通れる気がしないこの道。

ロープが張ってあるので非常に心強いですが、ここはロープがなくても大丈夫です。

どうみても土砂崩れの跡地ですが、崩れてからけっこうな日数が経過しているせいか、土壌は固まっていて歩きやすいです。

 

一方で、土壌がゆるゆるで通行困難だった、今回の敗退の直接の原因となった場所がこちら。

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ここです。冒頭でもお見せしたこの場所。

角度が急でなめらかな斜面になっているせいで掴まるところがない。

さらに、地面を覆う砂利もサラッサラで、足をおけばたちまち谷底へと吸い込まれていく。

ここで諦めました。

悔しかったなーー。

 

このとき、時刻はすでに17:00を回っていました。どっちみち、明るいうちに帰るのは不可能だったので、登山道のどこかでテントを張ってビバークするしかありません。

登山道でビバーク

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(写真は翌朝のものですが、)さっきの「クマ出没注意」の看板が置いてあった広場まで戻り、ここにテントを張って寝ました。

初めてのテント泊登山が、まさかの撤退によるビバークになるとは思ってもみなかったな。

下山

翌朝、5:00に起きたものの片付けがめんどくさすぎてなかなか作業がはかどらず、結局7:00前になってようやく下山開始。

落ち葉だらけの急な下りは、ちょっと気をぬくと滑るので、一気に滑落しかねません。

慎重に下りていきました。

最後まで油断させてくれない、シビアな登山道。

 

往路で歩いた、馬鹿みたいに長い林道は、もちろん帰りも歩くことになります。

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強烈な日差しと高い気温で、手元の温度計は35度を示していました。

腕に巻いているので体温を拾っている部分もあるかと思いますが、体感温度はまさに35度くらいありました。

 

疲労を極めていたので、かなりきつい林道歩きになりましたが…

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なんとかゲートまで帰還。

ここに戻ってこられたときの喜びは、過去に登ったいくつかの山の登頂の喜びにも勝るものがあります。

 

 

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あそこまで疲労困憊だったのに、車の運転にはまったく支障がなかったので、それだけはよかった。

最後に、近くの通り道にある温泉、「白樺荘」で汗を流しました。

この温泉の存在は、南アルプス南部の登山をする人間からするとまるでオアシスのような存在。最高の気分で帰りのドライブを楽しむことができました!

 

ふりかえり

今回の聖岳撤退、思い返せば反省点の多い山行でした。印象的なものをピックアップしますね。

テント泊装備の重量が体力を奪う

今回のザックの重量は20kg程度。この重さの荷物は、背負って歩くだけで体力をガンガン奪っていきます。テント泊をしたことがなかった私は、ここを軽視していました。

中級以上の登山者が数十グラムの軽量化に大金を注ぐ気持ちが理解できました。

食糧問題

テント泊登山となると問題になってくるのが、食糧問題。

小屋泊は小屋で食事が出るのと、テント泊よりも装備が軽いので、それだけ食糧で重量を取っても大きな問題になりません。

一方でテント泊登山は、ただでさえ荷物が重いのに、必要となる食糧はすべて自分で持参しなければなりません。

下手にやると食糧不足になるし、かといって持ち過ぎるとそれだけ重量が増えます。

この兼ね合いが非常に難しいです。

ここは、今後の経験を重ねながら最適解を探ってみたいと思います。

水問題

これは食糧問題に近いですが、水は絶対に必要です。しかし重量もかなりあります。

基本ですが、事前に水場の把握をしておくのと、それに応じた量を持ち歩くことが大切になってきそうです。

難所対策

今回は、土砂崩れが起きていたトラバース路の通行困難による敗退でした。

しかし、これはちゃんとした装備があれば通ることができたケースだと思っています。

具体的にはロープ。

以下はクライミング用のものですが、こういうたぐいのものを標準装備として検討したいです。

 

登山レポート詳細

■日付:
2016年4月30日(金)〜 5月1日(土)

■行程:
**4月30日
5:00 実家 発
8:00 沼平ゲート駐車場 着
8:30 準備を終え徒歩でゲート通過
9:10 畑薙大吊橋通過(渡ってはいない)
9:48 畑薙橋通過
10:31 中ノ宿吊橋通過(渡ってはいない)
11:48 赤石トンネル通過
12:10 聖岳登山口
13:43 聖沢吊橋通過(渡った)
16:50 崩落地点 通過断念
17:55 登山道を戻って幕営(ビバーク)
19:00 就寝

**5月1日
5:00 起床
6:50 テント撤収・下山開始
7:33 聖沢吊橋
8:45 聖岳登山口
9:09 赤石トンネル
10:27 中ノ宿吊橋
11:52 畑薙大吊橋
12:28 沼平ゲート

■消費水分:
・水(持参分):約1000ml
・水(現地調達分):1500ml以上
・ゼリー飲料:7〜9個 ※失念

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